ドラマー/打楽器奏者の鈴木たすくです。
時々生徒さんから
「音楽の仕事に興味があります」
「音楽の仕事ってなにするんですか?」
「プロになりたいんですけど、どうしたらいいですか!」
といった質問を頂くことがあります。
なかなか一言では表せない難しい設問であります。
今回の記事では改めて
音楽の仕事はどういったものかを考えてみたいと思います。
あくまで、主に学生や、これから音楽の分野で働きたい、
といった方向けの記事になりますのでご了承ください。
■音楽を生業とする人の仕事名は??
音楽の仕事をする人は、一般的に「音楽家」と呼ばれます。
仕事の内容によって「演奏家」「作曲家」「編曲家」のように区別されます。
また演奏家でも、演奏する楽器の種類によって「ピアニスト」「ヴァイオリニスト」という風に呼ばれ、歌手の場合「声楽家」と呼ばれたりします(クラシックに多い印象です)これに対して「ミュージシャン」「ボーカリスト」というとポピュラー音楽の音楽家を意味することが多い印象です。
またこの分野では「アレンジャー」「シンガーソングライター」など、カタカナ語が多いように思われます。
今回の記事では便宜上、クラシック音楽、ポピュラー音楽を問わず音楽の仕事をする人を指して「ミュージシャン」という言葉で統一します。
■プロってなんですか?音楽の仕事の話をする場合に最初に考えておきたいことはプロとアマチュアの区別です。
最も簡単な区別としてプロは音楽の仕事でお金をもらう人、アマチュアはそれをボランティアでする人、という区別が思いつきます。
しかしこの区別ではプロとアマチュアがそれぞれどのような人であるかを説明していません。
プロといわれている人がボランティアで活動することもありますし、アマチュアの人も演奏に対して金銭的な報酬を得ることもあります。
ここで「プロ」という言葉について考えてみたいと思います。
「プロ」は「プロフェッション」あるいは「プロフェッショナル」というカタカナ語の略です。
英語ではprofessionあるいはprofessionalとつづります。
これらの英語の語源にあるのが、ラテン語のプロフェッシオ professioという言葉です。
意味は「人前で公言する」ことです。
特に、聖職者となった人が「神への信仰と帰依」を公言することを意味します。
こうして自分の職業を公言することから職業そのものを意味するようになりました。
プロフェッションはどんな職業でもいいというわけではありません。
例えば、人に雇われて仕事をして自分の労働時間を提供してお金を稼ぐ仕事を指しません。
そうではなく専門的な教育を受けて、一般の人よりはその仕事に抜きんでて、他人に雇われるのではなく、自分の意志でその仕事に従事しているような職業です。
プロフェッションの典型的な職業が聖職者であり、更には医師であり、学問を研究する人といえます。
現代でも大学教授は「プロフェッサー」といわれます。
こうした職業に従事する人は他に雇われていないので、労働(勤務)時間が決まっていません。
町の開業医を考えてみましょう、診療時間を過ぎていても患者がやってくれば治療するかもしれません。
また勤務時間に拘束されないことから比較的自由に時間を使うことが出来ますが、
だからといって遊んでばかりの人はあまりいません。
例えば医師であれば学会や協会に所属して自己研鑽を積んでいるはずです。
また学会や協会では倫理規定を定めて社会から自由である分、自律することが求められています。
医師や弁護士が定められた倫理規定に違反をすれば、医師免許や弁護士資格は剥奪されなかったとしても、医師会や弁護士会から除名にされてしまうかもしれません。
自己研鑽に専念すると同時に仕事の結果について自ら責任を負わなくてはならないのがプロです。
プロのアスリートなら、試合に負けたとしても
天候やグランドのコンディションが良くなかったから。。
といった弁解はしないでしょう。
きっと、あくまでも自己管理ができていなかった、と言うのではないでしょうか。
さて、これまで述べたような条件を満たしていればその職業は「プロ」の仕事であるといっていいかもしれません。
では例えば、路上ライブでギター片手に歌を歌っている人はどうでしょうか。
自己研鑽を積んで、人に聴いてもらえるようなギターと歌の演奏ができるのであれば、プロと自称しても良いのではないでしょうか。
聴いている人がポケットマネーをギターケースに入れてくれれば、それが報酬になります。
もちろん自己管理も大切ですから、病気やケガで演奏できなければたちまち無収入になってしまうので安全対策(セーフティネット)をして、備えておく必要もあるでしょう。
つまり、自由に職業選択できる分だけ、自分の人生は自分で責任をもたなくてはなりません。
人によっては生まれ育った環境によって、人生の選択肢が制限されてしまう場合もあるかもしれません。
そうした場合、それは社会全体で解決しなくてはならない課題かもしれませんね。
もしプロになる、ならないという人生の選択肢が制限されずに自分で選択できるとしたら、恵まれた状況にあると言わなくてはいけません。
■音楽の仕事の種類って??
音楽の仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。
どうしても演奏や作曲だけを音楽の仕事と思ってしまいますが、決してそうではありません。
音楽の知識や経験が必要される仕事はすべて音楽の仕事です。
全てを紹介するのは難しいのでここではごく一部について説明してみましょう。
クラシックやポピュラーに限らず、コンサートは音楽の仕事が結集されたものといえるでしょう。
演奏家、作曲家、編曲家の他にも、音響、照明、セッティングなどの会場設営に関係する仕事、
こうした会場での仕事に従事する人や、演奏者などのスケジュールや予算などのマネジメントに関係する仕事、
楽譜の準備や著作権管理に関係する仕事などがあります。
ダフ屋は違いますよ(笑)
いずれの仕事でも、音楽大学、音楽に関連した学部を卒業する必要はありませんが、音、音楽、楽器、演奏、楽譜に関する知識が必要となります。
大きなホールでの演奏には様々な仕事が結集されますが、
その反対にフリーランス(個人事業主)で音楽活動をする場合には1人で色んな仕事をこなす必要が出てきます。
例えばライブを開催するために、公式のサイトを立ち上げたり、SNS等に投稿したりしなくてはなりません。
スケジュール調整やギャラの交渉もしなくてはいけませんし、チケットも販売しなくてはいけません。
コンサートではMCもして、楽曲の解説などをすることもあるでしょう。
こうしたソロ活動で十分な仕事があればいいのですが、そうでない場合には副業もしなくてはなりません。
その副業をするためにも知識や経験が必要になるかもしれません。
音楽の仕事は多様ですが、その多様な仕事を1人の音楽家がこなす時代となってきました。
これまでは、音楽の仕事だけをしていれば良かったのに、何故このような色んな仕事をするようになったのか?
それは「するようになった」というより「できるようになった」というべきかもしれません。
その背景の最も大きな要因が、IT技術とインターネットの発達でしょう。
かつてはCDを発売するのにも大きな会社と契約しないと、制作や発売、そして販売もできませんでした。
しかし今では自分で録音・録画してYouTube等にアップすれば、音楽を発信して場合によって収入にもつながります。
誰もがクリエーターになり得る時代となりました。
■人によって違う音楽との向き合い方
学校を卒業して社会人になると、多くの人が何らかの仕事をして生活をしていきます。
このような生活と音楽はどのように関係するのでしょうか。
・一つは音楽の仕事をして生計を立てるという場合があります。
つまり音楽のプロとして音楽と関わり、音楽の仕事は同時に報酬をもたらします。
逆に言えば報酬に見合うだけの仕事ができてないといけないわけです。
・もう一つは趣味として音楽活動を行う場合があります。
生活するためのお金は別の仕事で稼ぎ、音楽活動で報酬を得ることはありません。
しかし人前で演奏する以上は恥ずかしくない演奏をしたいわけですから、先生についてレッスンを受けるなど一定量、真摯に向き合う時間は必要かもしれませんね。
・もう一つ、中間的な形があります。
生活するためのお金は音楽以外の仕事で稼ぐが、音楽活動でも報酬を得る場合です。
このような人を「セミプロ」という場合があります。
音楽と音楽以外で得る収入は人それぞれですし、音楽以外の仕事もアルバイトだったり契約社員で働いたり、正社員として雇用されて働く場合もあります。
もし社会人になって積極的に音楽に触れることがなくなっても
高校や大学までクラブ活動やサークル活動で何らかの形で音楽活動をしてきたという人は、
ぜひ社会人になっても音楽を継続して頂きたいものです。
関連記事:→音楽をやってみたい大人は日本にどれ位いるのか。
プロの人にレッスンを受けてセミプロのようになってもいいですし、社会人になって音楽大学に入学して勉強することも良いかもしれません。
関連記事:→音楽から得られるものってなに?
大人になった途端に辞めてしまうというは個人的にはもったいないなぁと感じてしまいます。
もちろん強制されるものではありませんから、人それぞれの距離感で楽しめれば良いと思いますが♪
ということで、今回は音楽の仕事について簡単にまとめてみました。参考になりましたら幸いです♪
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