2021年2月5日金曜日

同じようなミスを起こさないようにする方法とは

ドラマー/講師の鈴木佑です。



突然ですが

「あぁ、またやっちゃった!」

って経験、したことありませんか?

私はあります(^-^;



ここでいう「またやっちゃった」というのは

今まで何度も同じようなことを言われたのに、

また同じようなミスを起こしてしまう

という状態のことを指しています。





 今回のブログでは、

「同じような失敗を繰り返さないようにするには」

という題材で書いていきます。



こちらの記事は

1.なぜ人は同じような失敗をしてしまうのか

2.人には「できるようになった」と思い込んでる期間が存在している

3.どうしたら同じ失敗をしないように改善出来るのか


という順番で解説しています。





人はどうしても

同じようなミスを繰り返してしまう生き物です。

(※後述しますが、この時点で「自分はそんなことないよ」と思ってる方は危険です)





仕事で何度も同じミスをして上司に怒られてしまった

とか。



部下や子供に指摘する立場で、

何度も同じ注意をしているのに改善されず、うんざりしてしまう

とか。




指摘される側の立場からすれば

何度も同じことを言われたいとは思っていない。


言う側の立場としても、何度も同じことを言わなければならない、、





ドラムで例えるならば

自分自身教わっていた時に何度も同じことを指摘して頂きましたし、

また、同じようなことを何度も生徒さんにお教えさせて頂くことがあるわけです。




こういうことって言われた瞬間は

「確かにそうだな、、気を付けないと」

と思うのですが、

時間が経つとまた同じような失敗を繰り返してしまうことってあります。






どうやら人間というのは

一度指摘されたミスを中々改善出来ず、

何度も繰り返してしまう傾向にある

らしい。






よくよく考えると不思議なことです。

一度で理解して、もう次からは忘れないようにしたら良いだけなんですから。



しかし人間は機械ではありませんので、

それが出来たら苦労しないよ!という話です。





・そもそもなぜ同じ失敗を繰り返すのか?



説明していくにあたり、まず初めにおさえておきたいのは


「わかる」から

「できる」に至るまでの過程です。



出来ないことを出来るようになるには三つの段階があります。




1.まず初めに「わかる」

2.次に「できたことがある」

3.最後に「できる」

です。




1.「わかる」というのは、例えば数学の勉強をしていて

「ナルホド、こういう方程式に当てはめれば問題を解けるようになるんだな」

と理解した段階です。

頭の中でイメージはできたけど、練習問題を解いたりはしていない状態なわけですね。





次に、実際に練習問題に取り組み、無事に解けたら

2.「できたことがある」になります。

頭で理解出来たことを意識して行動することで、

少なくても一度は実際に出来た

という状態。





最後の

3.「できる」状態は

何も考えなくても無意識レベルで実行出来る、

数学の問題で言うなら手がスラスラ動いて問題を解ける状態です。




ここで大事なことがこの

2.「できたことがある」

3.「できる」

の間に

「できる(と思っている)期間」

が存在しているということ。


言い換えると「できる幻想期間」とでも言いましょうか。



この期間が、多くの人が陥る落とし穴となります。


「できたことがある」「できる」の間には

もの凄い隔たりがあります。







人間というのはただ一回出来ただけで

「これは大体分かった、もう出来るかな」

と思い込んでしまいがちです。




記事の冒頭で捕捉しましたが、
経験が浅い人ほどそうなりやすい傾向にあります。


こういったことを
ダニング=クルーガー効果
といいます。




ダニング=クルーガー効果とは、簡潔に例えるなら

能力の低い人間ほど自分のことを無能と気付けず、優越の錯覚に浸る

という現象のことです。
(私がそう思ってる、とかではなく用語の解説ですよ!汗)





私の場合だと
初めてドラムを叩き始めた時、8ビートを覚えて

「あ、ドラムってカンタンに出来るかも?」

なんて思った時期がありました。


(今思えば浅はかなこと極まりないのですが、
良い意味での勘違いというか
始めるきっかけの成功体験としては良かったのかなぁとも思います。。)





こういった状態から経験や知識を深めていくと
逆にどんどん自信を失っていき

「うわ、、自分って何も知らないし出来ないことばかりだった。。」

となります。



そこから更に努力して知識や経験を重ねることで
地に足着いた実力が伴って

幻想ではない本物の自信が高まっていくようになる

というような過程があります。





このようなわけで

能力不足な人ほど「何でも分かっている」と思いがちだし

能力が高い人ほど「まだまだ知らないことが沢山ある」と思っているわけですね。




いわゆる一流と呼ばれるアーティストほど
謙虚で人間的にも素晴らしい方が多いのも
こういった理由があると思います。


自分も見習いたいものです。





さて、話を戻して

人はなぜ一回「できたことがある」からといって
すぐ「できる」つもりになるのか?


それには

人間は無意識の脳のズレに自分で気付けないから

というのが理由に挙げられます。







例えば水泳で考えてみましょう。


泳いだことがない人が三人いたとして、
その三人にクロールの泳ぎ方を
映像を見せるなり目の前で実演するなりして
見よう見真似でやってもらうとします。


そうしたら、まず間違いなく三人とも
違うクロールの泳ぎ方になるはず。




なぜ違う泳ぎ方になるかというと

人には筋肉の付き方や体重差、他のスポーツをやっていた時のクセ、等

無意識のバイアス(偏り)がかかっているから。






ドラムにしてもそうで、

体格、聴いてきた音楽、運動経験、他の楽器の経験、身体の重心の位置、等々


様々な要因で同じ演奏を真似しても、同じ叩き方にはなりません。

関連記事:音楽とスポーツって似てる?





武井壮さんが仰っている

「自分の身体を自分の思うように動かせれば最強だ、まずはそれを学ぶべきだ」

というような言葉がありますが、まさにこういう部分のことだと思います。




人間は自分の身体を自分の思ったように動かせません。

私も含め例外なく、みんなそうです。



これはスポーツや楽器に限った話ではなく

仕事や勉強も全てに関して

人間が行動するときには

認知のバイアスが強烈にかかっています。


出来ているつもりが出来てない、

そのことに気づくのも非常に難しい、

そんな状態にあります。





出来ていないことに気付く機会がなく

一回か二回出来たことがあるくらいだと

また「できてない状態」に戻るんです。


これまで人生の中で経験してきた色々なことの集大成としての、

「無意識のズレ」に戻ってしまう。




「なるほど、こうしたらいいんだ」と思っても

気付いたら全然出来ない状態になっている、


人間こうなりやすいんだ、ということを

まず理解しておきたいですね。





・ではどうしたら「できる」ようになるのか



長くなりましたが本題です。



大事なのはこの

「できたことがある」

から

「できる」

状態へ

いかに最短で辿り着くか。





具体的にどうすればいいかというと

「こまめな、定量的な評価をもらうこと」



ここでいう定量的な評価というのは

信頼できる人に見てもらい、具体的な評価をもらう

ということです。



そうすることで

「自分はここの理解が足りてないのか!」

と分かるようになっていきます。




「なーんだ、そんなことか…」

と思われる方もいるかもしれませんが、これが一番有効な方法ではあります。



何が間違っているかは分からないけど、とにかくうまくいっていない

という状態だと、

人間はずっとその間違った方法、間違った考えを繰り返してしまいます。



そうならないために、分解して細かく

「ここの部分がこうだよ」と指摘してもらうわけです。





自分の出来ていないことを具体化することで
それらを自覚し
改善出来るようになっていく。

このプロセスが誰にでも必要です。




こういった観点で見ると

一流のアーティストにベテランボイストレーナーがついていたり

プロのアスリートに敏腕コーチがついていたり

というのも納得がいきますよね。




私も信頼できる先輩ミュージシャンの方に

チェックをしてもらったり意見を頂いたり

ということを今でも意図的に続けています。





「できると思っている」状態をいかに短くするか、

という観点を持って

「こまめな定量評価、具体的な評価」を意識していきたいものですね。



最後に、このような

教える側の立場の人間として大切なことは

「必ずできるようになるから、相手を信じる」

という考え方だと思います。



時間差はあれど、続けていれば誰でも必ずいつかは

幻想期間を抜け出して

「できたことがある」から「できる」状態になりますから。




ということで、今回は

「同じ失敗を繰り返さないようにするための改善方法」

という題材で書いてみました。


参考になりましたら幸いです♪



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